私はこれと言って自信の持てるものがありませんでした。
そんな中で何故か縫うことには興味があり小学校で手芸クラブに入り刺繍をしたり本を見ながら小物や編み物などもしていました。
やがて本格的に洋裁をやりたいと思うになり洋裁の専門学校に行きアパレルメーカーに就職しました。
パターンを深く知りたいと仕事をしながらパターンメーキングの学校にも通っていました。
結婚してからは子育て中心の生活をしていましたが義父母との同居を機にアパレル関係のパート勤務を始めましたがそれは主にデスクワークで、生活の為の仕事と割り切っていました。
10年近く勤めましたがやはりちゃんと縫いたいと思い辞めて洋裁教室を始めました。
そんな感じで他の人とは違うこと、自分に自信の持てる事をしたいと思って生きて来ました。
どこかで毎日同じことの繰り返しに見える専業主婦とは違ってやり甲斐のある仕事をしているという自負がありました。
一方で息子が不登校から始まり引きこもり生活を続け時に家庭内暴力、私自身の更年期障害、親の介護と実際には心休まる日々とはかけ離れた生活を送って心身はボロボロ状態でカウンセリングやリラクゼーション方などを学んだりもしましたがそれを活かせず悶々とした日々を送っていました。
そんな中で私を支えてくれたのは縫う事でした。
まだ問題がなくなった訳ではありませんが今になって思うことは本当に大切なのは一見同じことの繰り返しに見える毎日、日常の生活が一番大切なのではないかと、それをおざなりにして来たつけが回って来たのかなぁと。
家庭において健康な心身を育み安心して過ごせる毎日がいかに大切で、それが有って初めて自分のしたいことが出来る当たり前のことがいかに難しいか、根気が必要か痛感しています。
それを教えてくれるのは息子です。
一生懸命言葉で伝えようとしますがなかなか聞き入れない、理解しようとしない私に必死に訴えてきました。
少しは理解出来るようになったと思いますがまだ不十分だと思います。
不思議なもので息子と私の気持ちはリンクしているようにぴったりと重なっているのです。
これからは息子の感受性豊かなところを活かせる道を見つける手助けが出来ればと思っています。